創作日記
季節は巡り、二百二十日が訪れた。農家にとって、この日は特別な意味を持つ。風雨が多くなるこの時期、自然の脅威がさらに身近に迫ってくるような気がしてならない。今年も例外ではない。南の海上には、厚い雲が静かに集まり、その中で何かが蠢いているかの…
災害時、停電が続く暗闇の中で頼りにしていたのは、ペットボトルに水を入れ、スマホの光で下から照らす即席ランタン。その小さな光が、驚くほど部屋を優しく照らしてくれた。しかし、便利さの裏には代償があった。スマホのバッテリーがみるみるうちに減って…
変わりゆく時代の中で、かつての安定は次第に崩れ去りつつある。街の店頭から米が消え、人々はその不足を感じ始めた。これまでなら政府に頼れば何とかなると信じていたが、今はその期待さえも裏切られるように思える。 備蓄米があるはずなのに、それが出回る…
真夏の午後、空は澄み渡っていたかと思えば、ふとした瞬間に湧き上がる入道雲。あの大きな白い塊が、まるで空に向かって力強く伸びていくようだ。目に見えて成長するその姿には、自然の偉大さを感じざるを得ない。 しかし、その美しさの裏には、突然の変化が…
静かな夜、パソコンの画面が青白く光る キーボードを打つ音がリズムを刻み 文章はデータに変わり、ネットの海へと流れていく 手のひらに収まるスマホ その小さな窓から広がる世界 指先で触れるだけで、無限の情報が手に入る ブログのページは、私の声のよう…
令和元年(2019年)に上陸した「東日本台風」と同じ進路を辿り、勢力も同等規模とされる今回の台風10号。8月12日に大船渡市付近に上陸した台風5号と比較しても、さらに警戒が必要なのではないかと感じています。なぜなら、台風の中心に対して右側は特に危険性…
八月も後半、暦の上では秋の気配が感じられる頃だが、今年は例年になく猛暑が続き、台風も次々と日本列島を襲う。洗濯物を干すのも一苦労。せっかく干した洗濯物が、突然の雨や風で濡れてしまう。そんな経験をした方も多いのではないだろうか。 処暑を過ぎた…
夏の日差しが強く照りつける午後、車で川添の道を走っていた。窓から見える景色は緑に溢れ、川のせせらぎが心地よい音を立てている。その中で鮎釣りを楽しむ人々の姿が目に入った。川の中に立ち、涼しげな水に足を浸しながら、穏やかな動きで釣り糸を垂れる…
今日、米が切れたのでいつものスーパーへ行ってみたら、なんと、米棚がすっからかん!一週間前には米棚にびっしりと置かれていたはずだか、どこにいったのか?買いだめ?買占め?ネットやブログ等で米が無いとの記事を見ていたが、これ程までに無いのかと驚…
この前、某銀行でATMでお金を下ろした際に出てきたのは全て新札の一万円札だった。その一万円札を手に取った瞬間、何かしっくりこない感覚がありました。全て新札だったからでしょうか。ピカピカの紙幣が手元にあるというのは、一見すると気持ちが良いもので…
日本という国は、昔から美しい自然と豊かな文化に恵まれてきた。しかし、現世に生きる私たちは、どこか住みづらさを感じることが多い。技術は進歩し、便利な世の中になったはずなのに、人々の心には余裕がない。情報が溢れ、目まぐるしく変わる社会の中で、…
台風5号が東北に迫るとの報に接し、避難指示が出た。慌ただしく避難所へと向かう道中、心の奥底に一抹の不安が広がる。自然の力の前では、どれほど準備をしても足りないと感じるからだ。 避難所の静かな空間に身を置きながら、周囲の人々の表情に同じ不安を…
日向灘を襲った地震、そして東北へ向かう台風5号。自然は立て続けに猛威を振るい、私たちの日常に不安をもたらしている。ニュースを見れば、賑やかに次から次へと押し寄せる脅威が報じられ、そのたびに心は揺れる。今はただ台風が去るのを待つのみだが、心の…
台風5号が勢いを増し、北上を始めた。天気予報でその進路を確認し、墓掃除の時期を早めることを決意した。嵐が訪れる前に、静かな時間を使って先祖を敬うために。墓地へと続く道はまだ穏やかで、時折吹く風が夏の暑さを和らげる。掃除道具を手に持ち、急ぎ足…
日本列島の南に広がる日向灘。美しい海が広がるその下には、いつか必ず訪れると言われる災害の影が潜んでいる。南海トラフ地震への恐れは、常に人々の心の奥底に存在している。見えない脅威が、日常の安寧を薄氷の上に立つものにしているようだ。科学が進歩…
昔は夏の暑さに倒れると、「日射病」と呼ばれていた。太陽の光を浴びすぎて、体が耐えられなくなる病気だ。時代が進み、科学が進歩すると、その病気の理解も深まった。今では「熱中症」という名前で知られている。同じ症状でも、時代とともに名前が変わる。…
広島に原爆が投下されてから、七十九年という歳月が過ぎた。あの日の悲劇は、歴史の中に深く刻まれている。あの時の惨状を直接知る人々は減り続けているが、その重みは消えることなく、未来へと受け継がれていく。被爆地広島は、悲しみと痛みの中から立ち上…
梅雨が明け、夏本番の陽射しが降り注ぐ。砂浜に足を踏み入れると、灼熱の砂が足裏を焼くように熱い。その熱さに驚き、早く涼を求めて海原へと急ぐ。海岸線は光に輝き、波の音が耳に心地よく響く。水際に立つと、冷たい波が足元に寄せては返し、その瞬間に夏…
ベランダに出ると、柔らかな夕陽が空を染め、心地よい風が頬を撫でる。スピーカーから流れるサンセットビーチの音楽が、遠い海辺の景色を思い起こさせる。アイスコーヒーのグラスを手に取り、一口飲むと冷たさが体中に広がり、夏の暑さを忘れさせてくれる。…
赤紫蘇の恵み 暑さが厳しい夏の日の午後 友から赤紫蘇ジュースが 夏の疲れを癒すと聞き 早速試してみることにした 冷えたグラスに注がれた 赤紫蘇ジュースは 鮮やかな色とともに 爽やかな香りが広がる 一口飲むと その爽やかな酸味と ほのかな甘みが 口いっ…
サンスペリアの息吹 サンスペリアが静かに 部屋の隅で息づく 濃い緑の葉が立ち並び 自然の力で空気を清めている 外界の喧騒から逃れたこの空間は 清浄な空気で満たされ 心地よい静寂が漂う 葉の表面に触れると 冷たさと生命力が伝わってくる 日々の疲れを癒…