朝が来た。カーテン越しに差し込む薄い光が、目を覚ます合図だ。しかし、その光とは裏腹に、部屋の空気はひんやりとして、外の気温が確実に下がっていることを物語っている。初秋が訪れたはずなのに、まるで初冬のような冷え込みが、布団の中にいる私をそっと引き止める。
目覚まし時計はもう何度目かのアラームを鳴らしているが、起き上がるのがこんなにも辛い朝は久しぶりだ。布団の中の温もりが心地よく、外の冷たい空気に触れるのをためらわせる。布団に包まれていると、まるで冬が少しだけ前倒しでやって来たように感じる。
季節は秋のはずなのに、この朝の冷え込みはまるで冬の前触れ。これからさらに寒くなっていくことを思うと、布団の温かさが一層恋しくなる。そんな朝、もう少しだけ、この温もりの中で夢を抱いていたいと思ってしまう。