X(旧Twitter)のタイムラインが、どこか息苦しい色に染まり始めた。軽やかなつぶやきが少なくなり、代わりに政治や対立の言葉があふれる。「ここはもう、前の場所じゃない」と感じる人々が、静かにその場を離れていく。
次に向かう先は青空、Blueskyという新しいデジタルの空だ。その名前が象徴するように、そこには自由で穏やかな風が吹いていると噂される。海外で始まったこの流れは、日本にも波のように広がりつつある。
かつてXで共有された笑いやつながりは、どこへ行ったのだろう。人々が集まる場所は変わっても、その根本にある「つながりたい」という気持ちは変わらない。けれど、居場所を探してさまよう鳥の群れのように、今はまだ新しい空を試し飛びしている段階だ。
青空の広がる先に、どんな景色が待っているのか。それはまだわからない。それでも、変わりゆく時代の中で、風の色が変わる瞬間を見つめている自分がいる。飛び立つ人々の背中に思いを馳せながら、私もその空を探すべきか、少し迷いながら眺めている。