序章:走る御殿 - アイリン丸の豪華内外装
アイリン丸は「走る御殿」と呼ばれるほどの豪華絢爛な内装を誇っていた。
運転席に座ったアイリンは、まず天井の鏡張りに映る自分の姿を見て微笑んだ。
天井に取り付けられたLEDのシャンデリアがキラキラと輝き、車内を明るく照らしていた。
ダッシュボードはメッキ仕様で、光が反射してまるで宝石のように輝いていた。
アイリンが座るシートにはベロアの生地に山猫の刺繍が施されており、座り心地は抜群だった。
内張り全体は金華山張りで、高級感をさらに引き立てていた。
足元には土禁となっており、高級そうな柔らかな絨毯カーペットが敷かれていた。
両側のドアにはスピーカーが埋め込まれ、アイリンが好きな音楽をいつでも楽しめるようになっていた。
寝台部分は和風式の襖で仕切られており、畳式リクライニングベッドが設置されていた。
キャビン上部にも寝台兼居室が設けられており、アイリンは長旅の途中でも快適に休むことができた。
さらに、アイリン丸には冷蔵庫、レンジ、テレビ、パソコン、ナビ、CB無線、ドラレコレーダー検知付きなど、最新の設備が完備されていた。
「これでどんなに長い旅でも快適に過ごせるニャン。」
アイリンは満足そうに呟いた。
アイリン丸のエンジン音が、彼女の新たな旅の始まりを告げていた。
外装もまた、アイリン丸の特徴を際立たせていた。
八戸への旅路に備えて、山猫ボディーで外観を架装していた。
荷台の両側には花鳥風月の絵柄が描かれ、後部には藤娘猫の絵が施されていた。
鱗ステン叩き出しリアーバンパーには「雌猫街道旅」と「やっちゃ場稼業」の行灯が埋め込まれ、
フロントデッキには「闇夜街道」の行灯とサイドバンパーにはユカリンと作業した星形ネオマーカーが輝いていた。
全ての架装は鱗ステン叩き出し。
フロントバイザー、ミラーステーには波飛沫のデテールデザインが施してあり、
梯子はメッキスチールでハート型のネオマーカーが埋め込まれている。
フロントバンパーはキャデラック型で「アイリン丸」と「雌猫愛嬌」の文字が浮かび上がり、
タイヤホイールは光るホイールを装着していた。
アイリン丸はまさに走る芸術品であり、アイリンの誇りそのものだった。
次回 第二話 「アイリン 思いがけない出会い!」 第一章 お楽しみに!!